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シンプル・ライフ

シンプル・ライフ

04.2.15 その2

2月15日 その2

 さて、テルミニ駅から今度は待ち合わせ場所のスペイン広場へ行かなくてはいけないのですが、私はテルミニ駅構内も少し見たかったので、同行者とは別行動という形で一人駅をうろついてから向かいます。
 駅構内に沢山お店があり、ここだけでも充分買い物を楽しむことが出来ます。生憎欲しいものも時間も無かったので僅か数分のウィンドーショッピングでした。
 スペイン広場に到着すると時間に多少余裕があったので、ちゃっかりセーターとジャケットを購入しました。時間があればもっと物色していたことでしょう。
 姉妹と合流してカフェでお茶を飲みつつ、食事をする場所を検討していました。実際検討していたのは、私とお姉ちゃんですが。これはこれで正しい決め方であると思われる、女四人が寄ってたかって「ああでもない」「ここでもない」なんてやってたら、とっくに夕食の時間は過ぎてたでしょう。
 そこで私たちが決定するにあたっての出した店の条件は、行ってみたら休みだったという悲しい事態にならないように、保険もあるほうが良いということ。そこで目にとまったのは広場の側にある2軒。結果的に保険かけておいたことが功を奏す大正解でした。
 何故なら一軒目がお休みだったのです。時に人は素晴らしい予知能力を発揮するものなのです。
 現在地から20分程歩いて到着した広場では、似顔絵描きや自分の作品を路上販売する人でにぎわっていました。
 これを冷やかして見るのが非常に楽しい。私と妹ちゃん(私は旅の間そう呼んでいた何故ならお姉ちゃんのことをちゃん付けにするのに妹さんを妹と言うのがおかしいと思ったからだ。しかしそう呼ぶことの方が実は不自然であることも知っていたのだが・・・。) は二人で路上画家の作品を見物し、そこで一枚の作品に出会ったのです。

後日画像up予定

 これは、板にパレットナイフで直接石膏を乗せて仕上げた作品で、見た瞬中「なんて凄いんだこの人は!!」と、画家さんを尊敬のまなざしで見つめてしまうようなものでした。
 妹ちゃんも私もこれがいたく気に入り運良く2枚同じものがあったので仲良くご購入。
 気を良くした私たちはその勢いのまま第二候補のレストランに向かいます。
 とりあえずオープン時間には30分ほど早かったものの、予約を入れられればいいやと思って店に入ったのですが、そこはなんと大阪から来た日本人シェフが居る店だったのです。
 最初は日本語メニューを見て注文すれば食べたいものは最低食べられるだろうと思って選んだだけだったのに、日本人が訪れるとシェフのケンちゃんが全部セッティングをしてくれると言うではありませんか!!なんてラッキー。
 この時点で私たちは自分達でメニューを決めるのを放棄し予算内での「全てお任せコース」をお願いしました。しかし全てお任せしたのにも関わらず。こうなりゃ言っとけ的な勢いで私はリクエストをしたのです。
「海老食べたいんですけど」ちょっとだけ戸惑うケンちゃん(海老は高いのだよ)しかし、遠く日本よりやってきた我々にむげなことも出来まいと大和魂を発揮してくれたのか
「シェフと相談してみます」そう言い残してケンちゃんは厨房へ去って行くのでありました。
 食前酒にシャンパンを飲み、充分すぎる量の前菜を全てたいらげ、イカ墨のフェットチーネのパスタに海老が入ってるのをここで使ってくれたかと感謝し、サラダで胃を整え城と赤のワインを飲み飲みバカ話でご陽気気分でいる私たち。
 そこにメインが登場「白身魚と手長海老のグリル」!!きゃーっ、なになにこれって一体?頭の中で駆け巡る喜びと驚き、そうかこお来たか。見事に私のリクエストを叶えてくれたのか、既にお腹いっぱいでもう駄目とか言っていたのにも関わらず。この粋な計らいに感謝して海老を一口。
海老の甘味が口いっぱい広がって、しかもあっさりとしているので無理なく食べることが出来ます。結局メインのお皿も完食。教訓「やっぱり無理は言ってみるもんだ(笑)」
 最後に種類の違うデザートを4つ出して貰い、お茶を飲みつつ口々に
「このお店に来て良かったよね」「堪能させてもらったよね」と褒めまくり、それほど満足させてもらったのでした。
 そして、更に無理を言い出す私たち。代表してお姉ちゃんがケンちゃんに
「明日の13時にはホテルに戻ってないといけないんですけど、明日のお昼もお願いできませんか?」(※一日遅れでローマに着ていた姉妹は更にもう一日滞在日あります。帰国するのは私と同行者)
 普通レストランは12時オープンそこをなんとかしてもらおうという寸法。するとオーナーは快く11時オープンを約束してくれました。
 しかし、私たちは怖いもの知らずの酔っ払い
「もう少しだけ早くなりませんか?」
 ちょっとだけケンちゃんの顔が引きつったのは目の錯覚でしょうか?結局10時45分オープンにして貰う約束と翌日のランチの予約をお願いしました。
 その日は、ほろ酔い気分の上機嫌でホテルへ戻り到着したのは夜中の1時過ぎ。
 そして私の、長い夜との戦いがこの後待っているのでありました。


お世話になったレストラン

店名 Passett

住所 VIA ZANARDELLI-14

TEL 65-40-569

ナヴォーナ広場の側にあります。


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